第7回 コラボの裏側

日本一のお茶メーカー、株式会社伊藤園(以下、伊藤園)の「抹茶」を使用した、37品(!)が展開される株式会社高島屋 横浜店(以下、横浜タカシマヤ)でのコラボ『春のローズデリシャスフェア 〜I LOVE MATCHA -アイラブ抹茶-〜』が話題になっています。こんなに素敵で美味しいコラボ、“抹茶ラヴァーズ”としては見逃せない……!! というわけで、コラボ初日の横浜タカシマヤにて、伊藤園 特販営業本部 百貨店一部 兼 特販部 部長の武田康伸さんにお話を伺いました。

 

ーー伊藤園さんはどのような会社なんですか?

武田さん:「お〜いお茶」をはじめとする総合飲料メーカーです。実は、「缶入りウーロン茶」を販売したのも、伊藤園が世界初なんですよ。

ーーそうだったんですね! その中で、武田さんはどんなお仕事されているのですか?

武田さん:私は、百貨店さんとお仕事をする百貨店一部と、原料を卸す特販部という部署を兼部しています。

ーー兼部! 大変そうですが、どちらの部署も、今回のコラボに深く関わりがありそう…! もともと横浜タカシマヤさんとお付き合いはあったんでしょうか?

武田さん:もともとは、お中元などのギフトや新茶の催事でお付き合いがありました。

ーーなるほど。今回のような“コラボ”は、過去にもされたことはあるのでしょうか?

武田さん:今回が初めてですね。お店とのコラボはたまにあるのですが、企業同士のコラボは初めてです。横浜タカシマヤさんと地元企業さんのコラボや、野菜などの素材を使われたコラボのお話は何度も聞いたことがあり、一年半ぐらい前に「今トレンドになっている“抹茶”という素材はいかがでしょうか?」とご提案しました。 横浜の街についてお伺いする中で、横浜市民のモダンで、ある種、流行にとらわれないハイカラな部分に重きにおいているところから、横浜の文化と抹茶の伝統的な部分を融合できないだろうかと思い、今回のコンセプトになりました。

ーー伊藤園さんからのお声かけがきっかけだったんですね。

武田さん:はい。お菓子メーカーやレストランなど30社、全37メニューに伊藤園の抹茶原料を使っていただき、このイベントのためにメニューを作っていただきました。さらに、伊藤園も独自の催事を合わせてみようじゃないかと。そこで複合の催事を展開しました。 扱っている抹茶の原料をご提案して、その抹茶を採用していただいたメニューをレストランへだす。それに合わせて横浜のみなとみらいを意識したブラックのフィルムを採用して立体的に。通常の催事ではそんなにないことなので、まずはやってみようということで進めました。

ーー私も「ニホンの食卓 つくみ」さんの「抹茶クリームラテ」をいただきました!深みのある抹茶とコクのある大阿蘇牛乳のコンビネーションに、生クリームにたっぷりかけられた抹茶パウダー……。たまらなくおいしかったです!

ーー初日の反響はいかがでしょうか?

武田さん:抹茶といえばスイーツが人気ですが、今回お惣菜で新しい抹茶の切り口に挑戦してくれているのがすごく大きくて。早速「売り切れた」ってお話もいただきました。抹茶って調理の過程で退色したり、風味が飛んだりしてしまうので苦労されたと思うのですが、そこをクリアしてくださって感謝しています。

ーー開店後、数時間にも関わらず、既に何店も売り切れ!(食べたかった!) 伊藤園さんのブースもにぎわっていましたね。

武田さん:とても嬉しく感じています。高島屋のお客様にも、トライアルでうちのお抹茶を飲んでいただく機会ができたので、大変嬉しく思います。ぜひこれを機会に「お茶と言ったら伊藤園」と知っていただけたらと思います。

ーー並んでいる商品の豊富なバリエーションも印象的でした。

平野さん:今回はNBでなく、百貨店と専門店で売る新商品を先行して試飲していただいています。新商品の『Matcha Barmaid』は新商品で、若い女性をターゲットにしています。“洋”の要素が入ったフレーバーの抹茶の新しい世界観と、女性に人気のある商品開発を意識しました。

ーー体験コーナーも気になりました。

武田さん:ブースには、抹茶商品の試飲・販売のほかに、裏千家御好「群鶴乃白」を使用してお抹茶を点てられるイベントを設けています。1日に5回開催されるので、ぜひ体験してみてください。

ーー大盛況のコラボになりましたが、今後の展開をお聞かせください。

武田さん:ここまで大きな規模での百貨店さんとのコラボが初めてだったので大変光栄ですし、横浜という土地柄を大切にされている横浜タカシマヤさんとご一緒できたことを幸せに思います。伊藤園は「日本一のお茶屋」として、私たちの持つ「お茶」の原料調達力をうまく発信してお支えしていきたいです。お互いを高め合いつつ、横浜タカシマヤさんとの関係を強めていけたらと思っています。

ーー「抹茶」という側面も強化していくのでしょうか?

武田さん:はい。「抹茶と言えば伊藤園」を強化していきたいなと思っております! 抹茶自体は定番になりましたよね。もちろん、健康的でスーパーフードとも言われており、伊藤園では抹茶の健康性も研究しています。とはいえ、支持されている要因はデザイン性や風味、テイストではないでしょうか。伊藤園はお茶屋として、抹茶の新しい世界観をどう出せるのかが重要なポイントだと考えています。

ーー「抹茶」のコラボは今後もありそうですか?

武田さん:企業さんとも原料の卸という形でコラボをしていけたらと思います。抹茶の原料もそうですし、加工商品という面からも挑戦していきたいです。小売部門の物販に力を入れていくというのも並行していきたいですね。

ーーありがとうございました!

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春のローズデリシャスフェア 〜I LOVE MATCHA -アイラブ抹茶-〜
会期:2019年3月20日(水)〜26日(火)
場所:横浜髙島屋地下1階・地下2階 食料品、8階 ローズダイニング、各階 喫茶
住所:神奈川県横浜市西区南幸1-6-31

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